大阪大学・深谷英則助教が第32回西宮湯川記念賞を受賞

今村岳司・西宮市長(左)から表彰盾を受け取った深谷英則氏(右)

大阪大学大学院理学研究科の深谷英則(ふかや・ひでのり)助教(ポスト「京」重点課題9サブ課題Aメンバー)が、第32回 西宮湯川記念賞を受賞し、12月16日に西宮市のフレンテホールにおいて、記念賞贈呈式および受賞講演が行われました。

受賞研究は「カイラル対称性の自発的破れと質量の起源の研究」です。
深谷氏と共同研究者は、格子ゲージ理論という数値計算手法を用い、カイラル対称性の自発的破れが量子色力学で起こることを世界で初めて説得力のある形で示しました。この成果は、格子ゲージ理論による研究の一つの到達点であるだけでなく、物質の質量の真の起源が量子色力学における相互作用の結果として理解できることを示しました。いずれも深い物理的意義を持っている点が高く評価されました。
受賞理由についてくわしくは、西宮市ホームページをご覧ください。

深谷氏は受賞理由のポイントの1つである対称性について、小道具を使いながらわかりやすく解説しました

本研究の一部は、文部科学省ポスト「京」重点課題9「宇宙の基本法則と進化の解明」および計算基礎科学連携拠点のもとで実施されました。

深谷英則氏の受賞コメント
物理学のヒーローである湯川秀樹博士にちなんだ賞をいただき、大変嬉しく思います。私の研究成果は全て、JLQCDプロジェクトを中心とした、多くの研究者のみなさんとの共同研究です。共同研究者のみなさん、また、普段から支えてくれている家族に感謝したいと思います。

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