HPCI戦略プログラム分野5 » 月刊JICFuS http://www.jicfus.jp/field5/jp Tue, 01 Mar 2016 05:48:22 +0000 ja hourly 1 http://wordpress.org/?v=4.2.7 大規模シミュレーションで核変換反応を明らかにする ../../../2015-6/ ../../../2015-6/#comments Mon, 18 Jan 2016 03:18:22 +0000 ../../../?p=5445 続きを読む ]]> 2016.1.18 東京大学 富樫 智章 特任助教

富樫さん核変換とは、原子核を別種の原子核に変えることです。核変換には放射性廃棄物処理を始めとして、様々な応用が考えられますが、核変換をどのような方法で実現できるかは研究途上です。
研究を進めるには、まず核変換を起こす反応を理解することが重要で、そのためには反応前後の原子核の量子状態を明らかにする必要があります。東京大学大学院理学系研究科特任助教の富樫智章さんは、モンテカルロ殻模型という方法によって、まだだれもやったことのない、核変換前後の原子核の量子構造を大規模シミュレーションで解明する研究に挑んでいます。

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宇宙の成り立ちの解明につながるブラックホールの謎に迫る ../../../2015-7/ ../../../2015-7/#comments Thu, 24 Dec 2015 00:44:42 +0000 ../../../?p=5424 続きを読む ]]> 2015.12.24 国立天文台 川島 朋尚 特任研究員

川島朋尚特任研究員1916年、ドイツの天体物理学者カール・シュバルツシルトは、アインシュタインの一般相対性理論の方程式から、世界で初めて「ブラックホール」という天体の存在を導き出しました。
その後、電波や赤外線、可視光線、X線などさまざまな波長の光を使って宇宙を観測できるようになったことで、ほとんどすべての銀河の中心には、非常に強い重力であらゆるものを吸い込みながら成長するブラックホールが実在することが示されています。

「ブラックホールを理解することは、銀河、ひいては宇宙の成り立ちを理解することにつながります。そのため、数多くの天文学者がブラックホールに注目しているのです。ブラックホールというと、子どもの頃は得体の知れないものと思っていましたが、学生時代、ブラックホールを間接的にではあっても実際に観測できることを知り、この道に進むことを決めました」と話すのは国立天文台天文シミュレーションプロジェクトの川島朋尚特任研究員です。

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スパコンの中のクォーク-素粒子から原子核をつくる ../../../2015-4m/ ../../../2015-4m/#comments Thu, 12 Nov 2015 01:00:00 +0000 ../../../?p=5402 続きを読む ]]> 2015.11.12 京都大学基礎物理学研究所 青木慎也 教授

Aoki

原子核は陽子や中性子で構成されており、電磁気力だけを考えると陽子同士の斥力で一塊にはなりません。それをつなぎとめているのが「核力」です。核力は長い間正体がわかっていませんでしたが、スーパーコンピュータを使った大規模シミュレーション「格子QCD」で、解明の糸口が見えてきました。
京都大学の青木愼也教授、理化学研究所の初田哲男主任研究員、大阪大学の石井理修准教授らは、素粒子物理学、原子核物理学、計算科学の知恵を持ち寄り、「核力とは何か」という難題に取り組んでいます。大規模シミュレーションにより初めて核力を示した研究成果は、2012年度仁科記念賞を受賞するなど高い評価を得ています。
この研究は、計算科学による素核宇宙連携を行う計算基礎科学連携拠点(JICFuS)設立の大きなきっかけともなりました。文部科学省HPCI戦略プログラム分野5「物質と宇宙の起源と構造」ポスト「京」重点課題9「宇宙の基本法則と進化の解明」において、様々な分野融合的研究が実施されています。

※QCDはカードゲームになっています。核力が支配する世界の一端をお楽しみください。
量子色力学カードゲーム『クォーク・カード・ディーラー(QCD)』

撮影協力:
京都大学基礎物理学研究所
京都大学旧演習林事務室
理化学研究所仁科加速器研究センター
理化学研究所計算科学研究機構
高エネルギー加速器研究機構
筑波大学計算科学研究センター

音楽:「convergence」吉岡亜由美
演出・製作:樋口喜昭、南口雄一

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太陽物理学最古の謎「黒点の11年周期変動」の答えを探して ../../../2015-5/ ../../../2015-5/#comments Wed, 02 Sep 2015 00:55:20 +0000 ../../../?p=5312 続きを読む ]]> 2015.9.2 千葉大学大学院理学研究科 堀田 英之 特任助教

Hotta_thum太陽表面に現れる「黒点」。周りより温度が低く、強い磁場に満たされた場所です。黒点の数は太陽の活動状況によって増えたり減ったりしており、それは11年の周期で繰り返されています。太陽の観測・研究が始まってすでに400年経ちますが、「どうして“11年”なのか」についてはわかっていません。千葉大学大学院理学研究科の堀田 英之(ほった・ひでゆき)特任助教は、この問題に独自のアイデアで挑み、スーパーコンピュータ「京」を使ったシミュレーションで新たな成果を上げています。

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チャームクォークの未知に迫る―格子QCD大規模シミュレーション ../../../2015-4/ ../../../2015-4/#comments Mon, 03 Aug 2015 08:31:26 +0000 ../../../?p=5278 続きを読む ]]> 2015.8.1 筑波大学 滑川 裕介 研究員

Namekawa_thumたった1枚のグラフを描くために、スーパーコンピュータをもってしても1年かかる。そんな大変な研究を行う筑波大学計算科学研究センター研究員の滑川裕介(なめかわ・ゆうすけ)さん。「複雑な計算はしているけれど、素粒子の基本法則はシンプルです。論理的にたどっていけば、式は1つ。そこが面白いところです」と語ります。素粒子の一つである「チャームクォーク」に関する知られざる性質を明らかにしようと、日夜シミュレーション研究にいそしんでいます。

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太陽系惑星形成の謎にN体計算でせまる ../../../2015-3m/ ../../../2015-3m/#comments Mon, 13 Jul 2015 03:01:52 +0000 ../../../?p=5255 続きを読む ]]> 2015.7.13 東京工業大学地球生命研究所 小南淳子 研究員

Kominami

太陽系には8つの惑星が存在しており、太陽系以外にも1000個を優に超える大量の系外惑星が発見されています。これらがどのように形成されたのか。東京工業大学地球生命研究所の小南淳子研究員は、スーパーコンピュータ「京」を使い、この壮大なテーマにチャレンジしています。
太陽系の惑星は3種類に分類されます。太陽に近い方から順に、硬い地面を持った小さな地球型惑星、ガスをまとった巨大な木星型惑星、そしてガスが比較的少ない氷型惑星です。系外惑星には、この分類に当てはまらないものも存在します。これら多様な惑星が、どのような物理的メカニズムで形成されたのか。数十万個の微惑星を使ったN体シミュレーションで解き明かします。

撮影協力:
東京工業大学地球生命研究所(ELSI)
一橋大学 台坂博

音楽:「Déco」吉岡亜由美
演出・製作:樋口喜昭、南口雄一

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原子核の密度が10倍以上になる?-「反K中間子原子核」の研究 ../../../2015-3/ ../../../2015-3/#comments Mon, 06 Jul 2015 03:19:12 +0000 ../../../?p=5251 続きを読む ]]> 2015.7.6 理化学研究所仁科加速器研究センター 池田 陽一 特別研究員

池田陽一宇宙には、中性子星など「コンパクト星」と呼ばれる天体が存在していることがわかっています。これは、通常の恒星に比べて密度が異常に高く、同じ質量で比べた場合、非常に小さくコンパクトな天体のことです。例えば、中性子星の密度は太陽の1014(100兆)倍以上と言われています。
通常、物質を構成する要素である原子核の密度は一定で、これ以上圧縮することはできないというのが原子核物理学の鉄則です。それに対し、コンパクト星はこの鉄則を打ち破るものとして、発見以来、研究者の間で高い関心を集めています。現在のところ、コンパクト星がなぜ超高密度なのか、詳細なメカニズムはわかりません。メカニズムが解明されれば、宇宙の起源の解明に大きく寄与する可能性があるため、期待が高まっています。

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超大質量ブラックホールはいかにして作られたのか -定説を覆す急成長の謎にせまる ../../../2015-2/ ../../../2015-2/#comments Mon, 13 Apr 2015 06:34:26 +0000 ../../../?p=5079 続きを読む ]]> 2015.4.13 国立天文台 高橋 博之 特任助教

高橋博之小学校に入る前から、図鑑を見ては「宇宙はどうなっているのだろう」と思いをめぐらせてきた国立天文台特任助教の高橋博之(たかはし・ひろゆき)さん。ブラックホールの研究をしないかと誘われた高橋さんは「ぜひやらせて下さい」と二つ返事で現在の研究チームに入りました。
高橋さんが取り組むのは、これまでの定説では理解できないほど急激に成長するブラックホールの様子。高橋さんが研究で明らかにしたブラックホールとはいったいどのようなものなのでしょうか。

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超新星爆発シミュレーションの世界 ../../../2015-2m/ ../../../2015-2m/#comments Mon, 30 Mar 2015 03:03:43 +0000 ../../../?p=5046 続きを読む ]]> 2015.3.30 理化学研究所仁科加速器研究センター 滝脇知也 研究員

Takiwaki

巨大星の最後の姿、超新星爆発。この現象は肉眼でも見えるほど明るいため、古くから記録が残っています。鎌倉時代初期に書かれた『明月記』には、かに星雲(1054年)など3つの超新星が記録されています。
超新星は長い間、どのように爆発しているかわかっていませんでした。近年、スーパーコンピュータの性能向上、シミュレーション技術の進歩により、その姿が明らかにされ始めています。理化学研究所の滝脇知也研究員がスーパーコンピュータ「京」など様々なスーパーコンピュータを駆使して見えてきた、最先端の超新星爆発シミュレーションの世界をお楽しみください。

音楽:「ASTRO」吉岡亜由美
演出・製作:樋口喜昭、南口雄一
撮影協力:理化学研究所、国立天文台、東京大学情報基盤センタースーパーコンピューティング部門

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シミュレーション手法の共通化でクォークの謎の解明に貢献 ../../../2015-1/ ../../../2015-1/#comments Mon, 09 Mar 2015 04:30:32 +0000 ../../../?p=4963 続きを読む ]]> 2015.3.9 高エネルギー加速器研究機構 上田 悟 研究員

上田悟研究員HPCI戦略プログラム分野5「物質と宇宙の起源と構造」では、「格子QCD」のコンピュータシミュレーションによる研究によって、その謎に迫ろうとしています。格子QCDシミュレーションを駆使することで、クォークから核子、原子核に至るまでの統一的な理解が可能となることが期待されています。
「例えば、陽子や中性子の質量やスピンの状態は数値計算や実験、観測により明らかになっていますが、これらを構成するクォークとの関連性はよくわかっていません。こうしたクォークと核子に関するあらゆる謎を解明したいというのが、我々の究極の目標です」。こう語るのは、高エネルギー加速器研究機構(KEK)の上田 悟(うえだ・さとる)研究員です。

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