線形方程式解法の事例

線形方程式に対する重み付き定常反復型前処理のパラメータ最適化と超新星爆発計算への適用

提供: 筑波大学システム情報系・今倉暁氏, 2013年12月09日

線形方程式に対する解法として,前処理付きKrylov部分空間法が広く使われており,その性能は使用する前処理法に強く依存する.Krylov部分空間法の前処理には様々な種類があるが,前処理行列を陽的に生成しない反復型の前処理が注目されてる.反復型の前処理で用いる反復法として,定常反復法およびその拡張である重み付き定常反復法が広く使われている.重み付き定常反復法の性能は重みパラメータの設定に強く依存するが,多くの場合ユーザーが試行錯誤による経験に基づいて設定しているのが現状である.

近年,前処理行列のスペクトル半径の近似計算に基づき,重み付き定常反復法の重みパラメータの最適化手法が提案された.また,この前処理を超新星爆発計算に適用した結果,従来の前処理法では解くことが出来なかった問題に対しても求解できるなど,優れた性能を発揮することが確認された.この手法は,一般の問題にも適用可能なため,超新星爆発計算以外の分野の線形方程式に対しても有効となりうる.

参考文献

  • Akira IMAKURA, Tetsuya SAKURAI, Kohsuke SUMIYOSHI, Hideo MATSUFURU, "A Parameter Optimization Technique for a Weighted Jacobi-Type Preconditioner", JSIAM Letters, Vol.4, 2012, pp.41-44.
  • Akira IMAKURA, Tetsuya SAKURAI, Kohsuke SUMIYOSHI, Hideo MATSUFURU, "An Auto-Tuning Technique of the Weighed Jacobi-Type Iteration used for Preconditioners of Krylov Subspace Methods", in IEEE 6th International Symposium on Embedded Multicore SoCs? (MCSoC-12), 2012, pp.183-190.
  • 今倉 暁, 櫻井 鉄也, 住吉 光介, 松古 栄夫, "重み付き定常反復型前処理のためのパラメータ最適化手法および超新星爆発計算における有効性", 京都大学数理解析研究所講究録, No.1848 「次世代計算科学の基盤技術とその展開」, 2013.8, pp.15-24.

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Last-modified: 2013-12-09 (月) 18:58:18 (3130d)