1 線形方程式の解法の選択
2 参考文献および参考書の記述
線形方程式, >>> 実非対称/複素非エルミート, >>> その他 >>> マルチグリッド法: >>> 幾何的マルチグリッド法


概要

2段グリッド法

偏微分方程式を離散化して得られる方程式

 
・・・(1)
 

に対してJacobi法やGauss-Seidel法などの定常反復法を適用すると, 誤差の持つ空間的高周波成分が速く減衰すること(平滑化作用)が知られている. このため空間的低周波成分で構成される粗い格子に対応する低次元の方程式

 
・・・(2)
 

を用いて, 方程式(1)の近似解の精度を効率的に改善できることが期待される. この方法を2段グリッド法と呼ぶ.

2段グリッド法のアルゴリズム

  1. 方程式に対し定常反復法を数反復適用し近似解を得る.
  2. 残差の粗い格子への制限(restriction)を計算する.
  3. 粗い格子の方程式を解く.
  4. の補完(interpolation)を用い, 細かい格子上の近似解をと修正する.
  5. 方程式に対しを初期近似解として, 定常反復法を数反復適用し近似解を得る.

マルチグリッド法

参考文献および参考書

原著論文

教科書

[14] Yousef Saad, Iterative Methods for Sparse Linear Systems, 2nd ed., SIAM: Philadelphia, PA, 2003.
P407–449

[23] Masaaki Sugihara and Kazuo Murota, Theoretical Numerical Linear Algebra, Iwanami Press: Tokyo, 2009, (in Japanese).
P106–136


トップ   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS