N体シミュレーション立春の学校-GRAPEを用いた多体問題計算入門

N体シミュレーション立春の学校-GRAPEを用いた多体問題計算入門

日時:
2017年2月8日(水)午後~10日(金)
場所:
国立天文台すばる棟院生セミナー室(講義)、南棟2F計算機共同利用室(実習)
主催:
国立天文台天文シミュレーションプロジェクト、国立天文台天文データセンター
共催:
計算基礎科学連携拠点、ポスト「京」重点課題9「宇宙の基本法則と進化の解明」
参加費:
無料
参加資格:
学部3年生以上
定員:
13名程度(すでに定員に達しました)、講義のみの参加は自由で定員はありません
ウエブ:
http://www.cfca.nao.ac.jp/content/n%E4%BD%93%E5%AD%A6%E6%A0%A1

趣旨

銀河団、銀河、星団、微惑星系、惑星リングなどは重力多体系と考えられます。これらの系の構造や進化を調べるのには、構成粒子の運動方程式を数値的に積分して系の時間発展を調べるN体シミュレーションが強力な武器となります。国立天文台では2001年1月から重力多体問題専用計算機GRAPEシステム(愛称MUV)の共同利用を開始しました。 GRAPEはN体シミュレーションの中でもっとも計算量の大きい重力相互作用の部分を超高速で計算するハードウェアです。GRAPEを使えばこれまで不可能だった大規模なN体シミュレーションが可能になります。N体シミュレーションのおもしろさと、MUVのさらなる有効活用を促進するために、N体シミュレーション大寒の学校を企画しました。学校では重力多体系の基礎物理、N体シミュレーションの基礎を講義し、GRAPEを用いたN体シミュレーションの実地指導を行なう予定です。

講義内容

講義
・重力多体系の基礎物理
・常微分方程式の数値積分法の基礎
実習
・GRAPEを使うN体シミュレーション用コードの開発
・銀河衝突のN体シミュレーション
実習にはC言語を使います(C言語を習熟している必要はありませんが、基礎は理解している必要があります)。viやemacsなどエディタを利用した経験があることを参加要件とします。講義・実習内容の詳細は追ってお知らせします。

時間割(予定)
2月8日
13:30-13:45 [講義0] オリエンテーション (小久保)
13:45-15:30 [講義1] 重力多体系の物理の基礎 (小久保)
15:30-15:40 休憩
15:40-16:30 [講義2] N体シミュレーションの基礎 (押野)
16:30-16:40 休憩
16:40-17:30 [講義3] 重力多体問題専用計算機 GRAPE (福重)
17:30-18:00 [実習0] 実習準備 (田中)
2月9日
09:30-12:00 [実習1] N体シミュレーションプログラムの実装 (小久保)
12:00-13:30 昼食
13:30-16:00 [実習1] N体シミュレーションプログラムの実装 (小久保)
16:00-16:30 [見学] 4次元デジタル宇宙シアター
16:30-17:30 [実習1] N体シミュレーションプログラムの実装 (小久保)
2月10日
09:30-12:00 [実習2] GRAPEを用いたN体シミュレーション (押野)
12:00-13:30 昼食
13:30-14:00 [講義4] 高度なN体シミュレーション法 (押野)
14:00-14:30 [講義5] シミュレーションの可視化 (武田)
14:30-17:00 [実習2] GRAPEを用いたN体シミュレーション (押野)
17:00-17:30 [見学] 国立天文台GRAPEシステム(MUV) (押野/田中)
※講義はすばる棟院生セミナー室(2月8日、10日)、実習は南棟2F計算機共同利用室で行います。

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