開催報告:第11回 HPC-Phys 勉強会

2021年6月10日(木曜)-11日(金曜)にオンラインにて、第11回HPC-Phys勉強会を開催しました。この勉強会は、計算基礎科学連携拠点(JICFuS)と理化学研究所R-CCSの共催です。今回初めて2日間開催し、参加登録者は47名、1日目(6/10)の参加者はレクチャー37名、ハンズオン27名、2日目(6/11)はレクチャー26名、ハンズオン23名の参加となりました。

今回のテーマは量子計算でした。同分野をリードしている本多正純氏(京大基研)に量子計算に関するレクチャーとハンズオンを行っていただきました。参加者が「イジング模型用の量子計算プログラムが自作できること」を目標として勉強会を進めました。

量子計算は最近大きく進展している注目のテーマです。学生、研究者から企業に所属する人まで幅の広い参加者でしたが、終始和やかな雰囲気のなか、様々な質問がでて活発な勉強会となりました。勉強会で出た質問についても、参加者に事前にpythonの予備知識を求めたこともあってか、質の高い質問が多く出ました。

初日午前のレクチャーでは、量子計算に関する講義をスライドを使って行っていただきました。本多さんのスライドは良く情報が整理された素晴らしいもので、参加者の知識向上に大きく貢献するものでした。午後のハンズオンも量子計算用のオープンソースであるQiskitを使って穴埋め形式で順番に量子計算プログラミングの問題を解いていくスタイルで行われました。レクチャーとハンズオン双方ともに非常に活発なやり取りが展開されました。

2日目は有志が参加するインフォーマルな形式で場の理論の量子計算の話題について、引き続き本多さんにレクチャーとハンズオンをしていただきました。本多さんのわかりやすい語り口によって、量子計算を場の理論に適用するという最先端の内容まで理解できる素晴らしい勉強会となりました。

参加者で世話人の一人である加堂さんからは、「レクチャーとハンズオンを組み合わせた構成を通して量子計算のプログラムが自作できるようになり、非常に濃密で贅沢な時間を過ごすことができました。本多さんにお願いして非常に良かったです。ぜひまた量子計算の勉強会を続けてほしいです」とコメントをいただきました。

講演資料や当日の動画は、勉強会 web site
http://hpc-phys.kek.jp/
をご参照ください。

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