研究会開催:超新星爆発と数値シミュレーション(12/26-28)


日時:
2011年12月26日(月)~28日(水)
場所:
京都大学基礎物理学研究所 湯川記念館パナソニックホール
共催:
HPCI戦略プログラム分野5「物質と宇宙の起源と構造」
科研費基盤研究(S)「超新星の爆発機構とガンマ線バースト源エンジンの統一的解明」(代表 佐藤勝彦)
新学術領域研究「素核宇宙融合による計算科学に基づいた重層的物質構造の解明」(領域代表者 青木慎也)

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研究会主旨
超新星爆発は宇宙で最も激しい爆発現象のひとつである。太古から数多くの観測はあるものの、その爆発メカニズムはまだ完全には解明されておらず、宇宙物理学における大問題の一つとされている。この問題が未解決なことの一つの理由として、現象と密接に関わる物理が多岐に渡ることが挙げられる。例えば、重力崩壊の名のままに重力が重要な寄与を及ぼすことは言うまでもなく、また重力崩壊の際に作られる中性子星は非常に大きな磁場(1011~1015G) を持つので、電磁相互作用も無視はできない。加えて、核力を支配する強い相互作用は中性子星の構造(密度や半径など)を決定付け、弱い相互作用は(重力崩壊の際に解放される莫大なエネルギーを持ち出す)ニュートリノ反応を記述する。これほどの物理が等しく重要な現象は解析的に解くことはもう不可能で数値計算を行う他はない。特に、ニュートリノの輻射輸送と流体力学を同時に無矛盾に解く試みが精力的に行われ、数値天文学のフロンティアとしての側面も重要である。

2000年代になって、爆発を起こすために最重要だと考えられているニュートリノの輻射輸送が第一原理的に計算が可能になってきた。その結果、いくつかのグループが独立に得た結論は、「球対称では我々の知る物理を総動員しても爆発を起こすことはできない」というものであった。

2010年代の現在、微視的物理を詳細に組み入れた空間多次元の計算が可能になって来ており、実際に弱い爆発を得ることができるようになった。しかし、まだまだ現象の理解にはほど遠く、さらなる数値手法の研鑽が必要な段階である。

本研究会の目標は、各々の超新星のシミュレーションの現状を理解するとともに、今後どのような方向に進めて行くべきか、の議論を行うことにある。主眼は爆発メカニズムであるが、周辺トピックスについても幅広く講演を受け付ける予定である。例えば、
・超新星とニュートリノ・ 重力波
・超新星の爆発メカニズム
・ガンマ線バーストと超新星・極超新星の関連
・ 超新星における元素合成
・高温、高密度下での原子核物理
・強磁場中での物理
等に関連する最前線の研究を一挙に集め、その相互理解と今後の展望を築くことを目的とします。

招待講演者
犬塚修一郎 (名古屋大学)
大西 明   (京都大学)
鈴木英之  (東京理科大学)
住吉光介  (沼津高専)
関口雄一郎 (京都大学)
滝脇知也  (国立天文台)
冨永 望   (甲南大学)
長滝重博  (京都大学)
山田章一  (早稲田大学)

世話人
佐藤勝彦、 柴田 大、 固武 慶、 関口雄一郎、 木内建太、 滝脇知也、 諏訪雄大

過去の研究会
2002年度:ニュートリノと超新星爆発
2004年度:重力崩壊型超新星を舞台とする様々な高エネルギー現象
2006年度:超新星を舞台とする高エネルギー物理現象
2008年度:重力崩壊型超新星と高エネルギー天文学
2009年度:超新星の爆発機構とガンマ線バーストエンジンの統一解明
2010年度:超新星からのマルチメッセンジャー

問合せ先
諏訪 雄大
京都大学基礎物理学研究所
メール: sn11 (AT) yukawa.kyoto-u.ac.jp

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