「京」などによる研究成果の普及を図る-HPCI成果報告会

10月31日(金)にコクヨホール(品川)で、第1回「京」を中核とするHPCIシステム利用研究課題成果報告会が開催されました。主催は高度情報科学技術研究機構(RIST)。計算基礎科学連携拠点は後援として、プログラム委員・講演者派遣、ポスターブース出展などの協力をしました。参加者は313人と、ホールもポスター会場も満員という大盛況でした。

この成果報告会は、HPCIシステム利用研究課題実施により生み出された研究成果の発表を通し、研究者間の情報交換や異分野の研究者間の交流を促進し、研究成果の普及を図ることを目的に開催されました。第1回となる今回は、HPCIシステム利用者全員にポスター発表を義務付ける一方、プログラム委員会を設置して、選定された利用者に口頭発表の機会を提供することとしました。

午前は、来賓あいさつのあと、戦略プログラム分野1~5からの講演がありました。分野5は東大の大塚孝治教授から、原子核のαクラスタ構造がシミュレーションで得られた成果の他、ガンマ線で中性子をはじきだして核廃棄物の核変換を目指す研究について報告がありました。核変換ではまず48Ca(カルシウム)の計算を行い、実験値にかなり近い結果が得られたとのことでした。
午後はまずポスターセッションがありました。分野5は計算基礎科学体制構築(ユーザー支援、共通コード開発、広報など)のブース出展を行いました。他の組織の体制構築に携わる方々が訪れ、ポスターに見入っていました。分野5の研究成果や、共通コードのノウハウなどについて質問があり、ユーザー支援で解決できた行列式の求解について熱心に相談する研究者もいました。ユーザー支援のハンドアウトを9名に配布しました。
午後の講演は、PRACE(欧州各国のスーパーコンピュータの連携利用を進める組織)のマネージング・ディレクターSergi Girona氏の講演があり、続いて一般利用者による10件の口頭発表がありました。最後にプログラム委員長の小柳義夫氏から表彰と講評があって、閉会となりました。

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